皆さん、こんにちは。
今日は9月18日ですが東京都心で35度以上を記録して過去最も遅い猛暑日になったそうです。暑さ寒さも彼岸までとは言いますが猛暑日ってすごいですよね。内勤で冷房の効いた部屋で仕事をしている分には影響はありませんが工事現場など外で仕事をしてらっしゃる方は体調に気を付けていただきたいと思います。
さて、先週に自民党総裁選の告示が9月12日に始まりました。投開票は9月27日に行なわれます。テレビやラジオなどで総裁選の候補者による意見表明や討論会などが行われています。このブログでは誰になったらいいとかそういう話はしません。皆さんの生活に関わりがありそうなトピックで言うと解雇規制の緩和ってなんだろう、ということについて取り上げることにします。
そもそも日本は高度経済成長のころから人材を会社につなぎとめるために独特の雇用制度をつくりました。終身雇用、年功序列、企業別労働組合がこの制度の特徴です。日本の経済が絶好調だった時にはこの制度が絶大な力を発揮しました。「ジャパン アズ ナンバーワン」を著したエズラ・ボーゲルが日本的経営を評価していました。しかし、バブルが崩壊し成長が止まってしまい日本的経営も制度疲労を起こしてうまく機能しなくなりました。「失われた30年」という言葉がありますがまさに日本的経営の負の側面が出てきたことによるところが大きいのです。
そんな事情を踏まえてということになりますが「解雇規制の緩和」という政策になって表れたと理解してよいでしょう。声高に宣言した小泉進次郎議員は「解雇規制の緩和ではない」としきりに言ってますが出馬表明の時に解雇規制を見直すと言ってます。いずれにしても昭和型の雇用政策は令和の時代にマッチしていない。だからこそこの時代にマッチした雇用政策を打ち出したい、ということのようです。
ここで考えたいのが正社員になると生活は安泰で社会的ステータスが上がる、というのが幻想だったのではないかということです。バブル以降、人件費抑制のためリストラが横行しましたが実質的に解雇のようなものだったわけです。終身雇用制度があるのでうかつに正社員を採用すると後々困るので派遣社員などの非正規雇用を企業は増やしていきました。これで何とか企業は利益を確保していったのが失われた30年だったのではないでしょうか。しかし経済がグローバル化して日本の常識が世界の非常識になるガラパゴス化があらゆるところで散見され、雇用に関しても見られるようになりました。そこでここ数年よく聞くことになったのがジョブ型雇用です。年功序列と真逆の概念です。仕事内容が同じであれば年齢や性別、国籍に関わらず同一労働同一賃金とするという雇用です。
つまり解雇規制の緩和というよりは雇用のあり方を考え直しましょう、と小泉氏は言いたかったのが情報発信の拙さにより解雇規制の緩和として世に広まったというのが実情だと思います。個人的にはこの考え方に同意します。小泉氏が宣言する前からこの考えは広まりつつあったので新鮮味は特にありませんが会社や社会が自分の生活を何とかしてくれるという他者依存から自分の食い扶持は自分の実力で稼ぐ、給料を増やしたかったら更なるスキルを身につけるという自助努力に変容していくことになるでしょう。
最近NISAなどをきっかけに「投資」の話が盛り上がっていますが、自分に対する投資をすることで価値を高めることが求められる社会に突入していくのは間違いないと見ています。ただ単に資格取得をするということではありません。会社や組織が求める力を有していて尚且つパフォーマンスを発揮してくれる人には給料で報います、ということです。シビアに能力が評価される時代になるとストレスも溜まりメンタルヘルス不調を起こす可能性もあるかもしれません。今までの日本のように毎月決まった給料が会社を辞めない限り貰えるのが当たり前ではなくなる可能性もあるかもしれません。そういう時代に家計をどのように維持していくかが今後問われるのではないでしょうか?
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